Stripe Sessions 2025 で発表・紹介された 7 つの SDK ・ API アップデート | RevTech tools for Stripe

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Stripe Sessions 2025 で発表・紹介された 7 つの SDK ・ API アップデート

公開日: 2025/9/14 / 更新日: 2025/9/14

Stripe Session 2025 の開発者キーノートでは、本編内で詳細に解説できなかった新機能やアップデートについてまとめて紹介する時間が用意されていました。 ここでは、それらの新機能を詳しく見ていきましょう。

1. AIアシスタント (Stripe Docs)

Stripeのドキュメントに新しいAIアシスタント機能が追加されました。

この機能により、Stripeの機能や実装・仕様についての調査に生成 AI を利用できるようになります。サイト内検索と異なり、文章で質問したり返答に対する追加の質問も行えるため、「ドキュメントの内容がわかりにくい・・・」と感じた時や、「どこに知りたい情報があるか、見当がつかない」と困った時などに相談すると良さそうです。

2. モデルコンテキストプロトコル (MCP) サーバー

開発者がCursorやClaudなどのAIコーディングツールを使用する際、StripeのMCPサーバーを追加することで、LLMベースのコパイロットに新たな機能を提供できます。

  • Stripe API呼び出しを開発者に代わって実行する機能
  • より豊富なStripeドキュメントライブラリへのアクセス

ClaudeやCursorなどに組み込むことで、Stripeの組み込みだけでなく、テストデータの生成や調査などもスムーズに行えるようになりそうです。

3. エージェントSDK

自作のAIエージェントを構築している開発者向けに、Stripeはエージェント用SDKを提供しています。このSDKは、カスタムエージェントがStripeツールを使用できるようにします。

  • Stripe APIを利用した顧客やサブスクリプションデータの取得
  • 返金処理や不正対策などの自動化
  • バーチャルカードの発行など

これにより、自動化されたショッピングアシスタントや決済エージェントなど、革新的なユースケースが可能になります。

4. Stripeアプリの拡張機能

アプリ開発者向けに、Stripeアプリがより自然にStripeダッシュボードに統合されるようになりました。

  • 大型コンポーネントの使用が可能に
  • 詳細ページに直接アプリを表示してより豊かな対話を実現
  • Stripeとアプリの間の境界がより曖昧になり、シームレスな体験を提供

これにより、サードパーティアプリがより統合され、自然な体験をユーザーに提供できるようになります。

5. モバイル用コネクト埋め込みコンポーネント

従来ウェブアプリでのみ利用可能だったStripe Connect埋め込みコンポーネントがモバイルでも利用可能になりました。

  • 数行のコードで完全にローカライズされたユーザーオンボーディングフローをアプリに追加可能
  • Stripe自身のモバイルアプリオンボーディング体験もこれらのコンポーネントを使用して短期間で少人数チームによって構築

これにより、モバイルアプリ開発者はStripeの機能を迅速に統合し、プロフェッショナルなユーザー体験を提供できるようになります。

6. Accounts V2

複数のStripe製品を使用するユーザーは、これまで製品ごとに別々のユーザーレコードを管理する必要がありました。Accounts V2はこの問題を解決します。

  • 複数のAPIを単一のAPIに統合
  • より明確なデータ
  • 重複レコードの排除
  • 複数のユースケースでユーザーの残高を使用する機能

これにより、複数のIDの管理やデータの同期が不要になり、開発者の負担が軽減されます。

7. Payment ElementとCheckoutの統合

CheckoutのシンプルさとElementsのUI柔軟性の両方を求める開発者のために、新たな統合が実現しました。

  • Payment ElementがCheckout Sessions APIで動作するようになりました
  • モジュール式Elementsの柔軟性と、Checkout Sessions APIの導入のしやすさを組み合わせ
  • ABテスト、適応価格設定、税金計算などのCheckoutの組み込み機能を維持

これにより、開発者はUIをカスタマイズしながらも、Checkoutの強力な機能を活用できるようになります。

まとめ

一つ一つは細かい・小さなアップデートですが、決済やサブスクリプション・プラットフォームビジネスをオンラインで提供するために必要な機能の拡充や、開発・運用時に遭遇しがちなハマりどころ( Friction )を取り除くものばかりだったように感じます。

大きなアップデートや主要な変化への対応があってこそのカイゼンだと思いますが、これまで以上にオンラインでビジネスを始めるハードルが Stripe によって下がっていくのかもしれません。